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THE BONSAW NEWS
■煩騒沖縄日記15

☆番外編・『かねひで』『やんばる食堂』☆
前回の日記で少し触れました、『かねひで』について。僕らの沖縄生活を語る上では絶対に外せない、僕らにとっては本当にありがたいスーパーであります。

本当に『かねひで』と『やんばる食堂』がなければ、僕らの沖縄生活ではもっと無駄 にお金を使っていた事でしょう。(しかし去年の10月に沖縄に行った時、その『やんばる食堂』 よりも安くて量の多い店を発見しました。味も美味しいし、しかもOLEっち寮のすぐ近所!何で2月の時には発見出来なかったのだろうか?やっぱり行動範囲が狭かっ たからなのかなぁ・・。)


「かねひで」

『かねひで』はOLEっち寮の近所には2件あります。僕らがよく通 ったのは、より近い方の『与儀店』の方であります。生活雑貨から食料まで、殆どこのお店で賄っていたと言っても過言ではないでしょう。

とにかく品揃えに関してはそれほど東京と違いはなく、(ただ、因みに「どん兵衛」は(w)でした。分からない人には何の事だ か?)
公設市場で見た様なアオブダイなどのきれいな色の魚も、アサヒガニ(?)の 様な変わった形のカニも見掛けませんでした。まぁ沖縄の食卓と言えば、魚よりも肉なのですが・・。

ところがやはり何でもかんでも、東京で買うよりもとにかく値段が安い!!お弁当、 お惣菜などの値段が安い上にボリュームが凄いという事は前回の日記でも書きましたが、東京で売っている全く同じペットボトル(2リットル)のお茶、ジュース、ミネラルウォーターなどが東京の相場よりも100円以上安いのです。『伊○園』『コ○・ コーラ』などの物で通常価格が170〜190円くらい、セールの時などでは120円を切っている事もありました。
沖縄に工場を持っているのかと思いきや、製造は何れも関東の方なのです。輸送費が物凄く掛かるだろうし、それでも尚且つそんな値段で採算が取れるというからくりは一体・・・?謎です。

まぁ普通に考えて、逆に東京の我々の方がお金を払い過ぎているという事なのでしょう。 そう言えば『伊○園』の方は沖縄限定と思われる『さんぴん茶』などもありましたが、 他の全国展開しているメーカーではどこでも沖縄限定の物はなかった様です。東京に 比べれば『伊○園』の自販機も結構な頻度で見掛けたし、結構頑張っている様な印象を受けました。

モ○バーガーの様に、敢えて都心よりも周りを攻めて行こうという渋 い戦略なのでしょうか?
(あれ?『かねひで』の事から話が逸れてる?) そしてやはり肉です!
豚はもちろんの事なのですが、鶏肉がやたらと幅を効かせてスペースを陣取っています。牛肉はあまり見掛けませんでしたねぇ・・。

そう言えば吉野家のメニューから牛丼が消えたのも、僕らが沖縄に行っている頃でした。ひょっと したら本来は牛肉もたくさん扱っているのかも知れません。 鶏肉は殆どがデンマーク産(だったと思う)で、とにかくビックリするくらい激安で ありました。結構キロ単位でパッケージされている物も多く、しかもそれが500円 もしないくらいの値段なのです。

そう言えばお惣菜のコーナーではわらじの様な(いや、わらじよりも遥かにデカい!)チキンカツが290円で売っていて、それを買って来てヒロシと半分に分けた事がありましたが、食べ切れずに次の朝に残してしまいました。
ただそれと比べると、カップラーメンの値段はあまり割安感はありませんでしたが・・。

それからお酒(泡盛など)も国際通りの土産物屋さんで買うよりも遥か に安かったですね。最近では東京のコンビニなどでも『久米島の久米仙(泡盛)』なども見掛けますが、その値段の4分の1以下ではないでしょうか?

因みに僕はお土産の殆ど(酒類は)は『かねひで』で買いました。とにかく僕らの沖縄生活に於いては 本当に無くてはならない存在で、特に入木さんは毎日、昼食(というのか遅い朝食なのか・・)はここでお弁当を買って食べていました。 そして『やんばる食堂』であります。


「やんばる食堂」

沖縄にやって来て最初に食べた食事がここであったので、とにかく僕らにとってはインパクトが強かったのです。やっぱりメニューの豊富さと、味とボリュームですかね。

定食では安い物では400円台から、一番高い メニューでも800円はしなかったと思います。
ただ、僕らにとっては非常に安いと思える値段ではありますが、地元の人達にしてみれば平均的な収入や物価を考えれば、 驚く程の値段ではないのかも知れません。
それでもやはり24時間営業であるしボリ ュームやその美味しさからなのか、常にお客さんは満員であった様なイメージがあります。
特にタクシーの運転手の方も結構利用していたので、その味は間違いないと言えるでしょう。

僕が特にお気に入りだったメニューは、生姜焼き定食ですかね?


「生姜焼き定食」

お値段は確か570円くらいだった様な気がしますが、坂下さんの様に常連さんになれば、 何も言わなくても超大盛りの御飯が出て来ます。(これがハンパじゃないくらい・・) 因みに坂下さんに連れられて最初にここへ来た時、このお店のネーネーたちは僕らに餃子をサービスしてくれました。

てっちゃんのお気に入りはカツカレーの様でありました。とにかくその量 には度肝を抜かれましたが、一風変わった味で美味しかったです。見た目は何故か白く(?)、一見クリームシチューの様にも見えますが、その味 はカレークリームシチューという感じか・・?(そのままやないけ!!)で、当然の 事ながら上に載っているトンカツがでかい!!

この食堂ではお茶、お水などはセルフサービスですが、さんぴん茶、レモンティーなどがあります。(もちろん無料)はぁ?レモンティーであります。しかも結構(いや、 かなり!)甘いです。そして結構人気で、すぐになくなってしまうのです。でもこの取り合わせは意外だと思われるかも知れませんが、レモンティーって普通 の食事に結構合うんですね!!よかったら試してみて下さい。

因みに入木さんのお気に入りは味噌汁定食という事でしたが、残念ながら僕は食べた事がありません。この『やんばる食堂』へも入木さんは毎日通 っていた様で、みんなが寝静まる頃から明け方までOLEっち寮で酒を飲んだ後、朝6時くらいに『やんばる食堂』で味噌汁定食を食べ、コンビニでスポーツ新聞(プロレスネタを見るため) を買って帰り、その後爆睡して昼過ぎに目を覚まし、『かねひで』で弁当を買って来 て食べる、というのが彼の日々の生活パターンでありました。(因みにその弁当を食べた後にまた昼寝、という事も少なくありませんでしたが・・。)

それから僕らの胃袋を賄うという意味で、番外編で僕個人のお気に入りのお店もありました。

OLEっち寮から与儀公園に向かう途中に(ガラス工場通 りというらしい・ ・)、メキシコ通りという通りがあります。何故唐突にメキシコなのかと言うと、そこに『メキシコ』というカラオケスナック(?)があるのです。
そこのお店が僕にとっ てはお気に入りでありました。僕はお酒も飲めないし、カラオケといってもカラオケボックスではないので一人で行くのは気が退けます。(意外にもメンバーみんなカラ オケはあまり好きでない様でした。)

でも何故お気に入りなのかと言うと、ここのランチがとにかく凄い!!ひょっとして沖縄では何という事でもないのかも知れませんが、安くてボリュームが凄い!!僕は結構食べる方だと思っていましたが、ここのランチには目が点になりました。

僕はよく与儀公園まで散歩に出掛けていましたが、昼間にこのメキシコ通 りを通ると、『ランチタイム・コーヒー付き500円』という看 板をよく目にしていました。僕は普段は基本的に一日一食の生活をしていたのでそれ 程お腹が空いていた訳ではなかったのですが、その日はどうしてもコーヒーが飲みたくなり、まぁ小腹も空いて来た事だからと食事はおまけ程度に考えてこの店に入りました。

ランチメニューを見ると、Aセット・ラーメン&カレーライス(半ではない!) Bセット・トンカツ定食となっています。『ちょっと重たいかも・・。』と思いなが らも、僕はBセットのトンカツ定食を頼みました。待つ事10分、出て来た料理は・・ ・『こんなに食えない・・。』と思える、いや、こんなにデカいトンカツは生まれて 初めて見ました。『やんばる食堂』よりも遥かにボリュームがあります。

貧乏性の僕は残してはならない!と思い、必死に食べました。残さずには食べましたが、この日 の夕食は殆ど食べられませんでした。しかしそれでも僕は後日、この店にハマってしまいました。安くてボリュームがあるという事でハマってしまう僕(もちろん料理も コーヒーも美味しかったですよ!)・・。
筋金入りの貧乏性かも知れません。

でもトンカツの後のコーヒー、美味しかったなぁ・・。 

しかしこう考えてみて、僕は沖縄で一体何をやっていたのだろうか?ちっとも沖縄らしい物も食べなかったし、もっと積極的に出歩けば、きっともっと素晴らしいお店も発見出来たはずだという気もします。

でも当時はやはりお金を節約しなければならないという思いが強く、気持ちも中々外には向かって行けなかったのでしょうね。

☆2月19日(木)、ヒロシ帰還☆
沖縄生活14日目、今日はお昼前にヒロシが戻って来ました。やはり旅費は往復で7万円くらい掛かったそうで・・・大変ですが仕方ないですわね。
本当は今日の夜も大事な用事があった筈なのですが(敢えて詳しくは言いませんが・・。)、
流石に明日の朝イチの飛行機で帰って来るのはどうか?という訳で、早い時間に帰って来ました。 取りあえずヒロシが帰っている間にもお互い若干のアレンジ変更があったので、夜のスタジオリハを前に確認をします。

そしててっちゃんを含めた3人で、リズムトレー ニングが始まります。てっちゃんの持って来たCDに合わせて(JBなど)、OLEっ ち寮内はエアロビスタジオ状態であります。お互いが思い思いの振り付けでダンシン、 ダンシン・・。
3人ともTシャツ姿なのですが、2月ではあり得ないくらいに汗だく であります。

てっちゃん:『考えるな〜!感じるんだ!もっと身体全体を動かしてぇ〜〜!』

これを休み休みではありましたが、2時間程続けて踊り捲りでした。流石に最後の方では殆どトランス状態で(ランナーズハイ?)、訳もなくにやけながら意味不明なかけ声で3人踊っていたのです。他の人から見れば『こいつら何かヤバいクスリでもやってんのか?』という状態であったかも知れません。

でもやはりメンバー3人のノリに 一体感を出すには、こういったリズムトレーニングは凄く有効な気がします。
まぁ本当は入木さんにも参加してもらいたかったのですが、『オレはいいよ・・・。』と言っ てお昼寝タイムでありました。

実はこのリズムトレーニングはこれから先、バイトのある日以外は毎日続けられました。(入木さんは結局一度も参加しませんでしたが・・ 。)流石に沖縄に来て初めて3人が揃って音を出した訳ですから、他のバンドよりもまとまりという意味では引けを取っていた筈であります。しかもメンバー全員が揃ってのバンド練習は今日で2回目、そして明日にはミッション当日・・。
何としてでも! というメンバーの気合いの現れですね。

ただ、メンバー3人と入木さん、気合いを入れる方向性の違いは否めません。それを分かっていた上で放っておいた事が、お互いの不満を増幅させる結果 になってしまいました。
もちろんこれも今にして思えば・・ という事なんですけどね。

☆そして夜、スタジオリハ☆
実に意外な感じですが、このメンバーが揃って音を出すのは今日で3回目。てっちゃ んのドラムに合わせるのは2回目であります。
やはり長時間一緒にいるからかも知れませんが、そういった雰囲気は感じません。 そして音だしです。

やはりリズムトレーニングの成果なのか、前回よりもまとまって 来た様に感じます。まぁ色々あり微妙な雰囲気が漂っていた瞬間もありましたが、この期に及んでは全員の目標はただ一つ!明日のミッションをクリアする事のみであります。

スタジオ内の空気にも緊張感が漂います。そしてここでてっちゃんの一言・・・

てっちゃん:『(突然天井を指差し)おい見ろ!!空から契約書(OLEっちレーベ ルの)が舞い降りて来るぞ!』

入木さん:『おぉ〜〜〜〜!!見える見える(笑)!!』

ヒロシ:『もう少しで手が届きそうな所まで来てますね(笑)!!』

てっちゃん:『おっしゃ〜〜〜!もっかい気合い入れて行くぞぉ〜〜〜〜〜!!!』

と、もう一度気合いを入れて反復練習を繰り返します。本当に流石のてっちゃん!!! (この言葉何回言ったかな?)ムードメーカーですね。何となく漂っていたわだかまりの空気を一掃する発言に、珍しく入木さんも乗って来て良い雰囲気です。本当に全員のモチベーションが徐々に一つになる瞬間を、この時ぞくぞくしながら体感出来た様に感じました。バンドとして至福の瞬間ですね。

そして演奏が終わり・・・

入木さん:『今のはどうやった?』

てっちゃん:『あれ・・?ちょっと高い所に羽ばたいて行きそうやな・・(笑)』

入木さん:『イカンイカン!もっと練習だぁ!!!!(笑)』

ヒロシ:『お〜〜い!(契約書)戻って来〜〜〜い(笑)!!』

ホント文章に書くとバカみたいですが(苦笑)、この時のスタジオの雰囲気は本当に楽しかったです。
全員の意志が同じベクトルで一点に向かうという事は、こんなに幸せな気分になるのですね。まるで僕が高校生の頃、文化祭の前夜に先生に黙って教室 でバンド練習をした時の事を思い出しました。誰かに見つかりはしないかとドキドキしながら、音量 を抑えて一心不乱に練習したのです。

あの時は文化祭の準備で夜遅くまで学校に残っている連中も結構いましたが、あの全員が同じ目標(学園祭)に向かっ て一心不乱にそれぞれの仕事に没頭している雰囲気、あれが忘れられないから未だにバンド活動を辞められないんだなぁ・・と実感したのです。

そしてもう一度・・・

入木さん:『今のは完璧だろ(笑)!!!』

てっちゃん:『おぉ〜〜〜!大分下まで降りて来たぞ!!もう一息や(笑)!!』

ヒロシ:『おっしゃぁ〜〜〜〜〜!!』

本当にこれまで6年間このバンドでやって来て、全員が笑顔を絶やさない、そしてこれほどまでに緊張感が漂うスタジオリハは初めてでありました。(今にして思えば、 後にも先にもという事になるのですが・・。)

こんな調子で2時間のリハは終わった訳ですが、本当に充実した、そして全員がミッションクリアを確信出来たであろう有意義な時間でありました。

☆音楽の力☆
スタジオ練習が終わると、やはりマスターは料理を用意して待っています。気分が良くなった僕らメンバー一同は、当然の事ながら宴になだれ込みます。

マスター:『まぁヒロシも無事帰って来た事だし、みんなで乾杯ね。』

全員:『かんぱ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜い!!(いつもよりテンション2割増)』

いつもの様に宴は進行して行き、そろそろインターバルが欲しいと思った頃、マスター は言いました。

マスター:『今日はねぇ、みんなに見てもらいたいビデオ(DVD)があるんだよね 。』

てっちゃん:『ん?何ですか?』

マスター:『みんな「こっこ(CocCo)」って知ってる?』

入木さん:『知ってますよ。素晴らしいアーティストでしたよね。エグイ歌詞でインパクトが凄かったですけど、本当に彼女はかなり変わり者だったらしいですよ。』

そう「こっこ」であります。ビクターから出てましたよね。ビクターと言えば以前ボ ンソウも一時期お世話になっていたのですが、その辺りの事情に関してはここでは書かない事にしておきます。

その一時期お世話になっている時に、ディレクターの人に 色々な「こっこ」の事情も聞いた事がありますが、やはりこういう所で書くべき事で はないと思いますので、それも書かない事にします。

ただこれだけは言っておきますが、何も彼女に対して悪い事を言っていた訳ではありません。

マスター:『そう、その「こっこ」が東京での音楽活動を辞めた後、地元の沖縄に戻って来てボランティア活動をしたんだけど、そのドキュメンタリーなんだよね。』

僕:『ボランティア活動ってなんですか?』

マスター:『結構何年も前からニュースでやってると思うけど、ここ何年かは沖縄の海も汚れて来てね、みんなで力を合わせてきれいな沖縄の海を取り戻そう!っていうキャンペーンをやってたんだよ。』

僕:『そう言えばテレビ局のスタッフが珊瑚に落書きをしたり、不届き者の観光客も多いですもんね。』

マスター:『いやいや、違うんだよ。本当に沖縄の海を汚してるのは沖縄に住んでいる人達そのものなんだよ。やっぱり本土(沖縄以外の)の海って沖縄とは全然違うで しょ?そんな本土の人達が沖縄の海を見て、普通はゴミを捨てようなんて気にはならないでしょ?』

僕:『まぁ、確かに・・。』

沖縄の海を汚しているのは沖縄の人そのもの・・その言葉は衝撃的でありました。やはり人間、当たり前だと思ってしまえば有り難みも忘れてしまうっていう事なのでしょうか?『故郷は、遠くにありて思うもの』なんていうことわざがありましたが、(ちょっと意味は違うか・・?)離れて冷静に外から見て、ようやく分かる事ってあるのかも知れません。

「こっこ」自身も東京で活動をしていて、遠い故郷沖縄のそういった 状況を耳にする度に心を痛めていたのでしょう。  

そんな「こっこ」が発起人として立 ち上がり、『ゴミゼロ大作戦・ラブレンジャー』という企画を発案し、活動を始めたのでありました。

このドキュメントは筑紫哲也のニュース23でも取り上げられたそうですが、僕は全く知りませんでした。 ただ僕は正直最初は、これがこうしてメディアを通してパッケージになっている事自体、嘘臭いと言うかちょっと斜めに見てしまう所がありました。結局は偽善じゃないのかと・・。

そしてビデオの上映が始まりました。「こっこ」は沖縄県内の学校やオフィスを、キャンペーンのチラシを配りながら主旨を訴えています。そうやって地道な活動を行いながら、賛同してくれる人達(ラブレンジャー)の輪を広げて行くのです。

僕はこの辺りまでは、『なんだよ、結局カメラやスタッフと一緒に回ってんじゃん。一人でやっ てる訳じゃないだろ?』なんて思っていました。

そして「こっこ」はこのキャンペーンをもっと多くの人に知ってもらうために、テー マソングを作ってこの曲をラブレンジャー達と一緒に披露するためのたった10分間 のコンサート(ライブ)を企画するのです。 ちょっとこの辺りのストーリーと言うか、企画に関しては多少のクサさを感じながらも、僕は知らない内に引き込まれて行きました。

中高生たちのラブレンジャーで結成されたブラスバンドをバックに、「こっこ」を始めとするラブレンジャーたちが合唱する形になるのですが、アレンジもみんなで考えながら、みんなで力を合わせながらキャンペーンと並行して作り上げて行くのです。

これもさっきの話ではありませんが、これだけの大人数が(約200人)同じ目標に 向かって一つになっているのです。
例えこの映像が、企画が動く事でレコード会社並びに他の関係各社に利益が齎される事になろうとも、そんな事は夢中でこの企画に熱くなっているラブレンジャー達には関係のない事の様に思えます。
彼等(ラブレンジ ャーたち)の純粋な表情を見ているだけで、そういう考えにさせられました。 横を見ると、さっきまで泡盛を飲んで騒いでいたてっちゃんもヒロシもマスターも、 真剣に画面に見入っています。

入木さんは・・・ありゃりゃ、ヨダレを垂らしながら 船を漕いでます(汗;)。

するとマスターが突然・・・

マスター:『ほら、その画面 の右側に映ってる女の子!一昨日ここに練習で来ていたバンドの女の子に似てない?』

てっちゃん:『えっ?どのコですか?』

マスター:『ほらほら、そこ!!』

僕:『あっ、ホンマや。多分そうですよ!!』

てっちゃん:『あぁ、似てる似てる!!』

マスター:『あの子も「こっこ」のファンだって言ってたからね。』

すると突然入木さんが目を覚まし・・・

入木さん:『マスター、すみません。このビデオあとどれくらいで終わりますか・・ ・?』

一瞬そこにいたみんなは凍り付きました。

入木さん:『オレ具合悪いんすけど、まだ続くんですかね?』

マスター:『あ、あぁ・・・ゴメンねぇ。明日は大事なミッションだもんね。』

ヒロシてっちゃん『いやいやいやいや・・最後まで見ましょうよ!!見たいッ スよ!!!』

マスター:『あっ・・ミックさん、あともう少しで終わるからね。ホントゴメンね・・ 。』

せっかく今日は気分良く眠れると思っていたのに・・・。って言うか、何でマスターが謝らなければならないんだ!!この時僕ら3人は、入木さんに対して本当に強い憤りを感じました。具合が悪いって・・単にいつもの様に飲み過ぎて寝てただけだろうが!!まぁでも怒っても仕方ない・・。 仕切り直しで続きを見ます。

最初は斜めに見ていた僕でありましたが、いつの間にかのめり込んで見ていました。本当に最後のクライマックスで200人のラブレンジャー 達の演奏が終わった時の彼等の涙は、紛れもない、濁りもない、純粋な彼等の思いであったはずでしょう。

制作側の大人達にどんな思惑があろうとも、彼等の流した涙は本物なのです。そしてこれほどの大人数の思いをも一所に向かわせる音楽の力という物を、その力強さを感じました。確かにこの音楽の力は、間違いなく沖縄の海をきれいにするだけの力を持っているはずであります。

これは僕の推測でありますが、「こっこ」本人もこのキャンペーンを映像にする事に当たり、実は結構悩んだのではないでしょうか?間違いなく僕の様に『偽善じゃねー か!』なんて声もあるでしょうし、矛盾を感じる所も多々あったと思います。ただ、 彼女の強い思いはただ一つ、沖縄の海をきれいにしよう!という問題提起をする事であります。そのためには嫌らしい言い方かも知れませんが、自分の知名度も利用出来 るだろうし、メディアを利用出来ればより多くの人達にこの問題提起が届くはずであります。

それで実際に今でもこのラブレンジャーたちの活動の輪は広がっているようだし、色んな人達に対して問題提起する事には大成功と言える結果 を齎したはずであります。

いや、実際良い物を見せて頂きました。マスター本当にありがとうございました。 でもホント、マジで色んな人に見て頂きたいDVDです。『Cocco Heaven's Hell ゴミゼロ大作戦』


『Cocco Heaven's Hell ゴミゼロ大作戦』
2003.12.24 DVD-VIDEO / VIBL-139
¥3,150(税込)

マスター:『うん、それじゃぁね。明日気合い入れて頑張るんだぞ!! ミックさんもゴメンね。じゃぁおやすみ。』

てっちゃん:『頑張りますよ!!ホンマに御馳走様でした。ありがとうございます。』

ヒロシ:『色々御馳走になったし、ホント良いモン見せて頂きましてありがとうござ いました。』

僕:『ホンマありがとうございました。何か入木さんが・・すみませんでした。(小 声)』

入木さん:『マスターホント御馳走様でした。おやすみなさ〜い。』

そしてタクシーを拾い寮に帰りましたが・・・

ヒロシ:『入木さん!ホントどういうつもりなんですか!!何でマスターが謝らなきゃならないんですか!』

入木さん:『だって明日は本番なんだぜ?いつまであんな所で油売ってるつもりだよ! !』

ヒロシ:『あれだけマスターに世話になっておいて、何ですかその言い方は?!!』

てっちゃん:『もうちょっと空気を読めよ!!マスター凄い悲しそうな顔してたやろが!!』

入木さん:『フッ、・・(うわっ、メッチャ悪い顔して不適な笑みを浮かべてるぅ! !)お前らホントに何にも分かってないんだな・・。マスターが一番可愛がってくれてるのはこのオレなんだぜ?それなのに何を分かった様な事言って、マスターは別 にお前らの事なんて何とも思ってないんだぜ?』

僕ら3人:『・・・・・・(呆然=こいつ・・重症だ。=みんなの心の声)』

坂下さん:『ミックさん、あんたアタマおかしいんじゃないの?言ってる意味分かんねーよ!マスターはそんな人じゃないし・・。』

ヒロシ:『あのビデオだって、本当は入木さんみたいな人が一番見るべき内容でしょう?』

入木さん:『本当にお前らバカだなぁ・・呆れるよ。あんなビデオ見て本気で熱くなれる奴もいるんだなぁ。フクちゃんだってそうだよ!今まで散々オレらそういう業界の裏側見て来ただろうよ?まぁオレなんかはもうさぁ、作り手の側の立場でしか見れなくなってるからね。そういう意味ではオレは不幸かも知れんけどね。』

僕:『入木さん・・・その言葉、本気で言ってるの?』

入木さん:『何を今さら高校生のガキみたいな事言ってんだか・・。』

てっちゃん:『まぁ、オレは音楽の力を信じてるよ。人の心を動かせるだけの力も・・ 。』

入木さん:『フッ、・・(またまた悪い顔して含み笑い・・)まぁ好きにすれば?』

一日の最後になってこんな気分の悪い事件が・・・。さっきのスタジオリハでの幸せな気分はマボロシだったのでしょうか?何だか腹が立つとか以前に、悲しくなって来てしまいました。

トホホ・・・

 

 

平成17年3月12日 福田悦隆

Produced by dmix